タラの芽の天ぷら

美容や健康に良いとされる山菜は、日本では長きに渡り親しまれ多くの人に食されています。

中でも『タラの芽』は、旬の時期にはスーパーにも多く並び山菜取りに山に収穫しに行く人も多いです。

今回は、そんなタラの芽について、意外と知らなかった旬の季節美味しい食べ方、タラの芽の食べごろの時期などを解説していきます!

タラの芽の旬の季節はいつ?

天然たらの芽

e一般的にはタラの芽は春の山菜として知られ、3月~4月ごろが旬とされています。

しかし、タラの芽の種類によって旬の季節にややズレがあるのです。

タラの芽の種類とは、大きく分けると以下のようになります。

  • 山で採れる「天然物」
  • スーパーなどで売られる「栽培物」

スーパーで売られているタラの芽は、栽培物といってハウス栽培されているものです。

そのため、山で採れるタラの芽のような天然物に比べて、収穫の時期が早くなります。

『天然物』と『栽培物』で旬が異なる

天然物のタラの芽は、芽吹き始めるのが丁度桜の花が咲き始める春先なので、そのころが絶好の旬の季節になります。

一方、ハウス栽培などで栽培されるタラの芽は、スーパーや料亭などにも仕入れられるため、どうしても収穫に時期は早くなります。

では、天然物と栽培物の詳しい旬の時期を見てみましょう。

『天然物』の旬の時期は4月~6月上旬

天然物のタラの芽は、山で自然に芽吹き始める天然のタラの芽、人の手が加わっていないのが天然物です。

旬の時期は4月~6月上旬で、日本全国でほぼ同時期に山で採れるようになります。

多くの場合、日当たりの良い場所に多く芽を出しています。

山にタラの芽の収穫に行くなら、里山などの林道や斜面などを見ると見付けやすいでしょう。

『栽培物』の旬の時期は2月下旬~3

栽培物のタラの芽は、ビニールハウスなどで人の手によって栽培されるものが栽培物です。

スーパーや料亭などで仕入れられるため、収穫が早くなります。

栽培物の旬の時期は2月下旬~3ですが、収穫の時期は早ければ12月ごろから収穫し出荷され始めるのです。

栽培物が一番手に入りやすくなるのは、出荷のピークである3月ごろになります。

タラの芽のおいしい食べ方(下処理編)

タラの芽のよくある食べ方としては、「天ぷら」にして食べるのがもっともおいしい食べ方の一つですね。

タラの芽の天ぷらは、手間の掛からない調理法ということもあります。

なぜなら、天ぷらにする場合は面倒なアク抜きが不要だからです。

アク抜きするものとアク抜きしないものに分かれるのは調理の仕方によって分かれます。

アク抜きするもの・しないもの

タラの芽のアク抜きが必要な調理と、アク抜きが不要な調理とはどのような調理になるでしょうか。

【アク抜きするもの】

  • おひたし
  • 和え物
  • 炒め物

【アク抜きしないもの】

  • 天ぷら

天ぷら以外は、ほとんどアク抜きが必要ということになりますね。

では、正しいアク抜きの仕方を見ていきましょう。

アク抜きの仕方

タラの芽のアク抜きにはポイントがありますが、まずおおまかにアク抜きの仕方を紹介します。

【アク抜きの仕方】

  1. 根元のハカマを外し皮をむく
  2. 水1Lに塩20g入れて沸騰させる
  3. 沸騰したら1を入れて23分茹でる
  4. 茹で上がったら素早く冷水に取り、水にさらす
  5. 水気を取ってアク抜き完了

【おいしく食べるためのポイント】

  • 茹で過ぎない
  • 茹でる前に軽く水洗い
  • お湯が沸騰してからタラの芽を入れる

茹ですぎると、せっかくのタラの芽の香りや食感が落ちてしまいます。

2分くらいで一度火を止め、軽くつまんでみたりして様子を見てください。

もう少しの場合は、弱火にしてもう1ほど茹でます。

天然物でも栽培物でも、アク抜きの仕方は同じです。

タラの芽のおいしい食べ方(レシピ編)

タラの芽はほとんどの場合、天ぷらにして食べることが多いです。

天ぷらにすれば、どんな料理にも合うので重宝しますね。

では、おいしいタラの芽の天ぷらの作り方を紹介しましょう。

タラの芽の天ぷら

ここでは、タラの芽の天ぷらのおいしい作り方を紹介します。

【用意するもの】2人分

  • タラの芽…8
  • 薄力粉…適量
  • サラダ油…適量
  • 塩…少々

*衣の材料

  • 薄力粉…大さじ3
  • 水…大さじ3

【天ぷらの作り方】

  1. タラの芽の根元を切り落とし、ハカマを外して茶色部分をむく
  2. ボウルに*を入れ混ぜる
  3. タラの芽に薄力粉をまぶす
  4. 鍋にサラダ油を180℃で熱し、2にタラの芽をくぐらせて油で揚げる
  5. 器に盛り、塩を振りかけて出来上がり

※タラの芽の根元が太い場合は、少し包丁で切込みを入れると油の通りが良いです。

外はカラッとして、中はホクホクでホントにおいしいです。

タラの芽のおひたし

おひたしにする場合は、調理前にアク抜きをしておきましょう。

【用意するもの】2人分

  • タラの芽…8

*調味料

  • 砂糖…ひとつまみ
  • 塩…ひとつまみ
  • しょうゆ…小さじ1
  • 和風顆粒だし…小さじ1/3
  • 水…100

【おひたしの作り方】

  1. タラの芽の根元を切り落とし、ハカマを外して茶色部分をむく
  2. 鍋で湯を沸かし、タラの芽を1分程度茹でる
  3. 茹でたタラの芽を水にさらして水気を切る
  4. ボウルに*を入れて混ぜる
  5. タラの芽を4に入れて和え、10程度置いたら出来上がり

※調理前は必ず、根元の切り落としとハカマを外し茶色部分をむく下処理はしておきましょう。

タラの芽のベーコン巻き

ベーコンのジューシーさとタラの芽のサクサク感が溜まりません。

ビールのおつまみに最高です。

【用意するもの】3人分

  • タラの芽…大小混ぜて20個程度
  • ベーコン…15
  • 塩…ひとつまみ

【ベーコン巻の作り方】

  1. タラの芽の根元を切り落とし、ハカマを外し茶色部分をむく
  2. 水洗いした1を沸騰した鍋に塩とタラの芽を入れて1分茹でる
  3. 茹で上がったら冷水で冷やして、水を切る
  4. 長いベーコンを使い端からタラの芽をコロコロと転がして巻き付ける
  5. 4は開かないようにつまようじで止める
  6. 油なしでフライパンにつまようじで留めたベーコン巻きを焼く
  7. フタをして時々ひっくり返し、焦げ目がつくまで焼いたら出来上がり

※サラダ油は不要です。ベーコンの油が出ます。

普通にベーコンを適当な長さに切ってタラの芽と一緒に炒めてもいいですね。

タラの芽とささみの梅マヨ和え

電子レンジだけでできる時短かんたんレシピです。

【用意するもの】2人分

  • 梅肉(ハウス梅肉)…小さじ1/21
  • タラの芽…45個程度
  • 鶏ささみ…1
  • 酒…大さじ1
  • しょうゆ(白しょうゆ)…小さじ1/31/2程度
  • マヨネーズ…大さじ1程度

【梅マヨ和えの作り方】

  1. タラの芽の根元は切り落とし、ハカマを外し茶色部分をむく
  2. タラの芽を縦に4等分に切る
  3. 鶏ささみは筋を包丁で取り除く
  4. 鶏ささみを皿に酒と一緒に入れ、電子レンジで約2分加熱し、粗熱を撮ったらほぐしておく
  5. 4は加熱したときに出た汁に浸しておく
  6. タラの芽はラップに包んで電子レンジで約1分加熱
  7. 6はラップに包んだままさらに1分ほど余熱調理しておく
  8. マヨネーズ・梅肉・しょうゆを混ぜておく
  9. タラの芽と鶏ささみを混ぜ合わせ、8を加えて和えれば出来上がり

※梅肉はチューブ入りを使って調理しています。

タラの芽の炊き込みご飯

お米と一緒に炊き込めばこれだけでりっぱなおかずになりますね。

【用意するもの】4人分

  • 米…3
  • ショウガ…お好みで
  • 出汁…380
  • しょうゆ…30
  • みりん…45
  • 塩…ひとつまみ
  • タラの芽…120g
  • 天かす…30g

【炊き込みご飯の作り方】

  1. タラの芽の根元を切り落とし、ハカマを外し茶色部分をむく
  2. タラの芽とお好みでショウガも一緒に千切りにする
  3. 3合のお米を研いで3合の線まで出汁を入れる
  4. 天かす以外の材料と調味料を炊飯器に入れてスイッチを入れる
  5. 炊きあがったご飯に天かすを加えてよく混ぜて出来上がり

3の出汁は昆布を入れた出汁や本だしを使うとよりおいしくなります。

タラの芽に負けない!おいしい山菜の種類一覧

タラの芽の山菜同様、春の山菜としてよく食べられるのは以下の山菜たちです。

  • ワラビ
  • ふきのとう
  • コシアブラ
  • コゴミ

これらの山菜もタラの芽と同じく、天ぷらにしてよく食べられています。

タラの芽もどき?似ているのは?

前述した山菜の中で見た目が非常にタラの芽と似ている山菜があります。

見た目でわかりますか?

【タラの芽と似ている山菜】

  • コシアブラ
  • ふきのとう

上記の3つはよくタラの芽と間違えられています。

見分け方はとても簡単です。

  • コシアブラ…タラの芽はトゲがあり、コシアブラはトゲがない
  • ふきのとう…間違うほどではないが芽吹いたころの芽は少し似ている

これ以外なら、ハリキリなどもタラの芽とよく似ているといわれます。

ハリキリはタラの芽と同じようにトゲがあるので、ぱっと見ただけでだと間違えやすいです。

しかし、よく見るとハリキリのトゲはタラの芽のトゲと比べると非常に鋭いトゲをしているので、トゲの大きさで見分けられるでしょう。

まとめ

今回は、山菜の王様といわれるタラの芽についての情報を紹介してきました。

タラの芽と似ている山菜も含めて、おおむね「天ぷら」「お浸し」にして食べられています。

スーパーなどで売られているのは殆どが「栽培物」ですが、自然の取れたてのタラの芽を堪能したい場合は、やはり山で「天然物」のタラの芽を収穫するのが一番ですね。

味も栽培物にくらべて香りや山菜特有の苦みが、逆にとてもおいしいものです。

桜が咲き始めたかな?と思ったころに収穫に行ってみてくださいね。