自然栽培の育苗稲の手順

毎年4月から始まる三川ファームの育苗作業紹介です。(※作業の写真は2024年度と2023年度を使用)

 

1. 種もみの選別

塩水選

自然栽培では、まず良質な種もみを選別します。種もみは浸水させ、浮いたものは取り除きます。これは発芽力の弱い種を除外するためです。

塩水選でも未選別をしている様子

2. 種もみの浸種

温湯消毒

熱湯60度で10分間の温湯消毒

・60度のお湯に10分間の温湯消毒を実施します(2024年度は未実施)

 

浸種

15度で累積100度を目標に約10日間の浸漬をします。その後30度で1日〜1日半かけて催芽作業です。

選別後、種もみを清らかな水に浸けます。通常、7〜10日間、低温で浸漬し、発芽を促します。この過程で水は毎日交換し、酸素をしっかり供給します。

種籾を種類ごとに籾袋に入れて浸漬します

種もみが水に浸っている様子

催芽浸漬後の鳩胸の種籾

催芽(30度)作業を1日することにより種籾から2ミリほど鳩胸の芽が出始める状態に全体的に揃える。

3. 種まきの準備

育苗箱に自然由来の土を準備します。この土は化学肥料を使用せず、自然の腐葉土や有機質に富んだものを使用します。

無肥料の床土を育苗箱に入れる作業の様子

毎年、ホームセンターコメリで調達する無肥料の土のみを床土に使います。育苗から完全に無肥料です。

4. 種まき

育苗箱に均等に種もみをまきます。まき終わったら、薄く土を被せて軽く押さえます。これにより、種もみと土がしっかりと密着し、発芽しやすい環境が整います。’

床土を入れた育苗箱に種籾を播種

 

5. 育苗の開始

育苗箱を適切な環境に置き、発芽を待ちます。太陽の光を十分に浴びるようにし、自然の気候に合わせて育苗を行います。水やりは必要に応じて行いますが、水の管理には注意を払い、過剰な水分を避けます。

育苗の緑化期

緑化期の様子

6. 発芽と育成

発芽後、苗が育つまでの間、適切な日照と水分を維持します。自然栽培では、苗の成長をじっくりと見守り、過度に手を加えることは避けます。

稲の育苗硬化期です。無肥料なので成長はゆっくりです

成長中の苗の様子

7. 田植えの準備

苗が十分に成長したら、田植えの準備を行います。田んぼも無農薬・無肥料で管理されているため、自然の力に委ねた土壌で育った苗を丁寧に植え付けます。

歩行式二条田植え